子麻呂 鷹見の小説日記(On My Load)
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架空の小説型日記です。ja-jp2024-03-29T07:27:18+09:00On My Load 第73話
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名無しが早くぅぅ・・・そそくさにヘッドホンを両耳にやると、だめだよ、ヒート。まだ暗いじゃん。それにこの曲の歌い方じゃあないよね。もっとストリングスのようなそれでいて、中田ヤスタカみたいなロボットボイス的なPOP路線じゃあなくちゃあだめだよ。二人の曲なんだから、私もコーラスで少しはもるから、なんとかしてよーーー。。。分かったよ。でも時間がなぁ・・・あっそうだ、家のスタジオにある、V―Synthを使えばなんとかなるかもしれない。みんなには、必ず間に合うように行くから先に行ってくれと伝えておいてくれ。僕はガレージの車に乗り込むと、久々に自宅のスタジオおの倉庫へ車をはしらせていた。なんとしても名無しの思いを組んでやらないと・・・・僕のパートナーなのだから。ライブで一発勝負だ!!。名無し達はすでにHOTHEADに到着して、パスカードも貰っていた。待合室で、本番の出番まで、30分切ってます。そろそろ機材の準備をお願いします。マキが兄貴はなにやっているのぉぉぉっぉ。携帯で怒鳴ると、今、後10分程度で着く。名無しの機材のチェックは、マキにお願いする。後、名無しが歌った後僕と名無しで、新曲を歌う。データーは、IBMのノートにシーケンスデーターがある。midi設定をしておいてくれ。マイクと前面のキーボードは、今、V―Synthを運んでいるので、着いたら即セットアップしてくれ。お願いする。名無しさん、そろそろUPをお願いします。そこへヒートが。ヒートったら大丈夫なの。はぁはぁはぁ・・・・お待たせ。ヒート。みんなが一斉に声をかけた。話は後だ。ライブを見てくれ。僕は、名無しと共に、HOTHEADのステージに立った。まぶしいスポットライトが、今から始まる、僕らの時間をいやおうなしに、かき立てていた。さぁ、行くぞ!!名無しは初めてとなるお客様の前でのまばゆさに、ヒート・・・一人じゃあないんだよ。自分を信じて。さあ、行こうか。ステージが始まった。名無しが、ユニットの【On My Load】です。聴いてください。‘Like is doubing Mix’そして、‘Summer time be Blue’です。よろしくね。名無しが目で合図する。よし、いっちょおっぱじめるか。本番がスタートした。たった10分のステージ。それでも名無しは、僕の操る、KORGのパッドとショルキーに合わせて、サンプリング音と旨 ..2008-12-02T20:38:28+09:00On My Load 第72話
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えーつまんなぁーぃぃぃ。私には、ちょっぴし聴かせてよ!!。おねがいぃぃ。じゃあないとみんなにいいふらしちゃうよーーだ。だだこねるなよ。みんなに聞こえるじゃあないか。わかったわかった。僕が、口が軽かったのがそもそも悪いんだよね。いいかい、iPodで聞かせるから。ヘッドホンをして。いくよ・・・・・・・ワン・ツウ・スリー・やめた。ヒートって意地悪。。。そんな陰険な人だったとはもうだいきらい。ぷんぷん!!。ごめん。。。ごめ。じゃあもう一度。いくよ。曲を聞き入る名無し・・・ヒートこれまじ暗すぎ。それに間奏っていうか、ブレイクポイントがないよ。こんなのだめだめ。。。造り直し。厳しいなぁ、、名無しは・・・・。よし、後、数時間あるから、それ位の手直しなら、いっちょやってみっか。今度のは、出来たら発表する前に名無しに聴かせるね。お昼には、ここを出るから、午前11時45分。ガレージの倉庫に一人で気づかれずに着てくれ。それまでには、仕上げとくから。いいね。約束よ、ヒート。僕は、みんなに知られないように、部屋に、ラップットップPCを持ち込み、ポータブルキーボードで打ち込みし直した。ボーカルは再度とれないので、ピッチコントロールで何とか補正しながら、作ってみた。出来辺りばったり感は否めないが、わずか数時間での仕上がりにしてはがんばったほうだと、自分自身、認めたいものだ。名無しが待っている。僕は、WAVに書き出すと、タスカムのDR―1に入れて、名無しの待つガレージへと、小走りに駆けていった。これはまだ未完であり、これから二人が目指す方向性を探る第一歩なのだと。未知なる物の誘いの音色が聞こえてくれればよいのだが・・・・・・Summer time be Blue featがくぽっどVer2 を聴く ..2008-10-28T16:55:11+09:00On My Load 第71話
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明日は、HOTHEAD当日だが、名無し。君に伝えておきたいことがある。実は、HOTHEADは二曲までエントリー可能なんだよ。そこでもう一曲、僕は、君に捧げる曲を作ったんだ。当日、僕のソロで歌う。きみへのメッセージソングだ!!。(Summer time be Blue)君一人じゃあない。二人で立つこと。それが、今の僕が君にすることだから・・・。お互い共有する存在。連鎖反応して、会場を沸かせようじゃあないか。怖いのは二人一緒さ。大丈夫。。。何があっても、その手を離しはしないよ。がんばろう。そうそう、この事は、当日まで内緒だよ。僕の曲は、すべて、打ち込みでやるから。みんなへのサプライズさ。楽しみにしておいておくれ。Summer time be Blueを聴く2008-10-14T12:51:12+09:00On My Load 第70話
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携帯を握り締めたまま、ヒートは、歯を食いしばりながら、一言、俺って・・・左の頬を温かい滴が、ぽたぽたと地面にこぼれ落ちていた。逃げちゃあだめだ!!逃げちゃあだめだ!!僕は死んではいない。必要とされている。だからこそ苦しまなければならない。人と関わる事。世間に出ること。そして人として愛せる事。過去から否定してきた、触れたくなかった事柄に気づいたとき胸の底から溢れ出す裸の自分。温かいんだ、僕は。。。。こんなにも・・・・ココロが・・・モノリスの扉が開いたかのような、なんとも言いがたい高揚感。初めて生きている事の素晴らしさと苦悩。SとMが入り混じる自分史。【On My Load】そうなんだ!!ちゃりを走らせスタジオへ。みんな!!お願いします、僕ともう一度やらせてください。名無しがお帰りと笑って迎えてくれた。それからの一週間は、怒涛のごとく過ぎ去っていった。名無し・マキ・みんなありがとう。これでHOTHEADに出場する。僕の体に光臨のような光の道すじがスーと駆け抜けていった。Like is doubling Mix を聴く2008-08-16T08:53:23+09:00On My Load 第69話
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どうだったの・・・とマキや名無しが尋ねるが、ヒートはありのまま話したが、マキ達はひとまずほっとした様子だったが、僕は少し一人にさせてくれと。スタジオを自転車で走りだすとふとあの公園のブランコの前に立ちすくんでいた。ここで名無しに誓ったこと、果たせるのだろうか・・・いや、今の自分は自分なのだろうか。当たり前のことだが、音楽いや生きる事にゴールはないのだと、ただ終焉が待ち構えてるだけ。それでも人は、常に過去より今、今より明日、前に進めているかどうかで人生が変わるものだと。分かっている。分かっているけれど、過去の全てを出したのに、今、答えが出せない。結果が全てと思い続けてた自分に、アンドリューは、問いをなげかけてきた。新たな答えってなんなんだ。携帯の着信音が流れて来た。アンドリュー氏からだった。ヒート君。名無しさんから聞きましたよ。悩むのは結構ですが、大人として、逃げ出さないでください。僕も影ながらサポートしますしね。早速ですが、スタジオのPCに、こちらで作った、【Like is】という楽曲が転送してあります。コンテストの予選が来週末なので、その曲を元に再構築して、楽曲を作ってください。それで予選本番に出場してくださいね。貴方のリミックスセンスは期待していますから。そうそう、名無しさんには、元曲の歌詞とオケをマキさん経由ですでに届けてあります。時には行動するのみが勝負の時があるんですよ。人生の先輩としての言葉です。と言い放ち終話のコールだけが響いていた。 ..2008-08-15T21:30:38+09:00On My Load 第68話
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起きてるかな・・・ヒート君。いや寝れていないだろうね。分かるよその気持ち。早速だが、回答から申します。非常に残念ながら一般ウケしない作品には価値が無い。と言いたい所だが、やっと君を見せてくれたね。僕はそれを待っていたんだよ。ピュアな感性をね。僕も久々に若かりし頃を思い出してしまったよ。我ながら不覚だね。名無しへの君のゆるぎない信頼も課今見えたし。では君達の処分を下そう。ビジネスとは常にリスクヘッジを考えながら行動している。実は君達とは別にユニットをサブで用意してある。無論プロの集団だ。現在そちらの方向で動き始めている。しかし君達を見捨てたわけじゃあない。常に原石探しはたしょうリスキーでも勝負にでないと勝ち組に居られない。磨けば光るかもしれない物をみすみす手放すわけが無い。HOTHEADというインディースのバンドバトルは知ってるよね。すでにエントリーしているんだよ。そこで何かをつかんで欲しいし。出来れば結果が欲しい。長いコンプライアンスで君達を見ている。がんばって欲しい。以上。ヒートは何だか駄目だったけど、認められたって事・・・・素直に気持ちが抑えられない感情に自分が嫌だった。2008-06-25T23:29:25+09:00On My Load 第67話
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朝六時を回った頃、PCの画面に、一通の新規メールが届いていますとのアイコンが点滅していた。名無しとマキはすっかり疲れてしまったのか、ぐっすり寝ている。僕(ヒート)はあれから一睡もしていなかった。何故なら【BUSTMAX2008】には今までに無いやり遂げた自信はある。しかし、自分の目指す音楽と商業ベースの価値観に受け居られるものなのかどうなのかは、経験値ZEROの未体験ゾーンだからだ!!。もし、NG・・なら世の中(現世会)では僕の居場所が無いという証である。数々の犠牲を払いながら、僕は僕で在るが為の行いをしてきた。傍からみれば、変わり者、扱いにくい人間に見えていたのだろう。実際そうだったと思う。人を信じない僕が、名無しの為に、いや自分が他人を受け入れられる人間本来の感情を一かけらでも持ち合わせているのか機械じゃあない自分を覚醒させる不安感と期待・・・ふつーになってしまうのではないのかと揶揄する影の僕。自分らしさを残しつつ新たなステージへと変貌できるかどうか、このメールの向こうに答えがある。僕は恐る恐るクリックした。2008-04-25T20:06:26+09:00On My Load 第66話
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名無し、、どうしたのヒート。いいかい名無し。僕のいう事をよくきくんだ。前に歌ってもらった、【EXITRemixVer01】は、あれでOKという返事が来た。だけれども、名無し。これでは君の本当の姿の歌じゃない。そこでだ、僕は、ある提案をした。アンドリュー氏はそれを呑んだ。そして、僕は、君のために新たなる歌を作った。今度のは、ReMixじゃあない。ちゃんとした詩のある歌だ。それを僕と共に歌って欲しい。お願いだ。これは、僕からのプロポーズの言葉として受けと取って欲しい。これが僕の偽り内気持ちだ!!。歌ってくれるね。名無しは頭をコクリとうなずいた。さぁ、練習しながら、録音するぞ!!。今日一日しか猶予はないんだ。がんばってくれ。名無しが歌詞を見て、これって・・・。いいの私で。歌詞を見るいいんだよ名無し。マキが、兄貴の為にも歌って。お姉さん。一瞬、場の雰囲気がピンク色に染まった。お二人さん。熱くなるのはまだ早いよ。今はこの曲をしあげなくちゃあ。でしょ。それから何十回テイクを録っただろうか。普通なら倒れるところだが、三人とも不思議な充足感に疲れしらずに、歌い続けた。そして、三人が聞いて納得したテイクが録れて完成しました。【BustMax2008】が。すぐさま、トラックダウンして、アンドリュー氏に送った。やるべきことはやった。後の結果はどうでもいい。これが愛なのだから・・・。BustMax2008を聴く ..2008-01-07T15:48:18+09:00On My Load 第65話
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兄貴大丈夫なのぉ。とマキがなだめると、大丈夫。僕には今の曲で確信が持てたんだ。ビジョンもはっきりした。何一つ曇りは無いそう言うと、マキに声をかけて、俺がアマの時デモった、【BustMax】がマックに入っていただろう。あれを今風に、リニューアルするんだ。手伝ってくれ。今夜徹夜で形にして、明日、名無しに歌ってもらう。マキにも歌ってもらうからなぁ。あいよ!!とマキの本調子がでてきた。その夜の事はよく覚えていない。ただがむしゃらに、自分いや、名無しの気持ちに答えたい。その一身で、初めて僕が、歌ものを作ろうと思って温めていたラフ曲の【BustMax】を【BustMax2008】として、復活させた。これこそが、僕の真髄であり、名無しにあう曲だとね。朝九時を回った頃、できた。とマキと一緒にお互いの頭をゴツンとさせながら、ひと時の歓喜に酔っていた。ハイテンションなまま、さあ、歌入れだ!!。と名無しをスタジオに呼びに行った。2008-01-05T17:05:20+09:00On My Load 第64話
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ヒートはすぐにアンドリュー氏に連絡した。前までの曲は捨てました。どうですか、【EXITRemixVer01】は。アンドリュー氏は一言、ブラボー!!。いやー名無しの不足分がカバーされてますね。いいですよ。それでは早速、マスタリングに・・・と言った所で、ヒートがちょっと待ってください。今回の曲はこれで完成ですが、改めてチャンスをください。御曹司もいっていたじゃあないですか。僕と名無しのユニットでやることを。名無しの歌の可能性を信じたいのです。是非とももう一度、歌ものをお願いします。マキからもお願いして。兄貴がそういうなら、こんな兄貴ですが、直感というか、そういう線は確かなんです。お願いします。アンドリュー氏は、分かりました。二日あげましょう。二日の間に完璧な物を作ってください。いいですね。期限は過ぎてますので。僕は、男に、にごんはありません。ありがとうございます。とカメラに頭を下げると、回線が切れた。2008-01-04T22:41:16+09:00On My Load 第63話
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僕(ヒート)は悩んでいた。あまりに名無しに負担させないように、こじらせれば、こじらせるほど、名無しを殺してしまうのだと。隣にいた、マキが、なに兄貴らしくないなぁー。名無しさんに、歌ってもらってから考えればいいんじゃあないのぉ。結構、名無しさんの歌好きだよ。それに、小手先でやるのは、兄貴らしくないよ。のびのびやらなくちゃ・・・。今のオケ悪くないよ。名無しさんの声が乗れば劇的にかわるんじゃあないとおもうんだけど。やってみなよ。兄貴。名無しさん、スタジオに呼んで来るね。僕の頭の中でなにかが、パーンとはじけ飛んだ。初めから無くすものは何もない。自分を捨ててまで、商業ベースにもっていくことないよね。名無しを日の当たる場所へもって行くのは、僕のピュアな気持ちをありのまま、表現すれば、よいのだから。それが、名無しに対する僕のありさまなのだから。僕は、歌詞をえんぴつで書きなおした。よし、この歌詞で歌わせるぞ。ボーカルブースに名無しが入ると、モニタースピーカーから、ヒートが名無しこう言った。僕を信じて。名無しは歌った。今までに無いくらい、自然体な声だった。イケル。モニタースピーカーごしにヒートとマキは聴いてはっきりそう確信した。EXIT Remix Ver01を聴く ..2007-10-10T22:03:56+09:00On My Load 第62話
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ヒートはそわそわしていた。約五分という時間が、喉から手がでそうになるくらい、苛立ちとある種の恐怖心に脅えきっていた。スカイプのメッセンジャーから、アンドリュー氏のコールサインがピロピロリーとPCのスピーカーから聞こえてきて、はっと自分にかえった。アンドリュー氏が語った。うーん、方向性としては、80パーセントかな。でも、もう少し、音の流れに起伏が欲しいよね。まだ最終テイクじゃないので、手を加えることで、変わる要素はあることは、わかるのだけれども・・・。あきさせない所であえて裏切る行為も必要じゃないのかと感じますよ。急な要請にしては、がんばったほうだと思いますが、僕は、君に期待しているのです。君のパッションを・・・。だから答えはいいません。自分で見つけてください。あなたは、一人じゃないのですから。次、期待しています。じゃあ。ログアウトの画面を見たまま、ヒートは僕の可能性・・・って、、、プロを意識するあまり、本来もっている感性を殺している自分に気づくのは、ヒートには、まだ経験が浅すぎていた。2007-09-27T20:51:07+09:00On My Load 第61話
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早速、アンドリュー氏と今後の事で話し合った。名無しがまだ歌唱力に目覚めてないのですか・・・そうがないですね・・・。予定を一部変えましょう。ヒート君。悪いのですが、楽曲の“EXIT”を新たしくRemixバージョンで作り直してください。歌詞を入れる部分ですが、一フレーズだけでお願いします。歌詞は前ので結構です。なるべくノリの良いやつで、オケのフレーズだけで、グイグイ吸い込まれるようなやつをいっぱつお願いします。もう時間がありません。1テイクでお願いします。取り合えず、ボーカルを入れる前のオケが出来次第、直ちに聴かせてください。よろしいですね。やっぱキター・・・なぁと。僕もRemixverは、頭の片隅にあったのだが、ズバリ突いてくる。今は、名無しのため、僕の力量で、カバーできるのなら、がんばりましょうじゃありませんか。スタジオへ急ぐと、マキを呼んで、今日、徹夜で、一曲作るぞ。サポートよろしくな!。マキがあいよ!!とともに、一から練り直し、踊れる曲が、完成した。タイトルは、‘EXIT Remix ver00’今出来ました。とアンドリュー氏にコンタクトをとると、アンドリュー氏のPCの共有フォルダーに、MP3ファイルを送った。これが出来たら、歌詞を入れる所を、氏にアドバイスしてもらおう。ちょっと弱気な僕がそこには居た。EXIT Remix Ver00を聴く ..2007-09-02T23:52:08+09:00On My Load 第60話
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ヒートは正直なところ悩んでいた。名無しを日の当たる場所へ連れて行くことには異論は無いどころか、君のためならどんな協力でも惜しまない覚悟はある。が、しかし名無しが日の当たる場所へ出ることすなわち、雲の上へ行くこと。その世界では、次々と勝ち組の名のもとに人生が回ろうとしているのに、果たして一時期の感情だけで名無しの足を引っ張るくらいなら、このプロジェクトが成功したら、身を引いて、御曹司に名無しを委ねたほうが、結果として、名無しには幸福になるのではと、胸の内とは反対に理性回路の左脳が、現実世界の方程式の解に無理やり自分をあてはめて、考えている自分が嫌になる。僕は名無しを抱く事は出来ない。もしそれを実行してしまうと、今までの名無しのため・・・いや、自分が好きな人を幸せにするため。初めて自分が人の為に動いている押さえられない衝動・・・感情・・・それとも欲望・・・。僕はもしかしたら大きな勘違いをしているのかもしれないことに、気ずかずにいた。2007-08-17T19:09:35+09:00On My Load 第59話
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やっぱ無理があるんじゃぁないの・・・とボイトレの先生が口火を切った。確かに素質というか、原石は認めるけど、いかんせん日にちがないんだよねー。。素人の子が付け焼刃の練習だけで、そうそう旨くなるはずがないじゃないですか。アイドル少女なら、まだ許せるけど、名無しはそういう立場じゃあないし。分かって無理を承知で引き受けたんです。僕も名無しも日の当たる場所へ行く為なら、どんな茨の道でも、駆け抜けて行く覚悟は誰よりもあります。名無しのテクニックがない分、僕が素の部分でも十分勝負できるように、名無し共々僕の人生賭けてでも成功させなくちゃいけないんです。ボイトレの先生が、分かった。君達の信念が十分伝わった。よし。私も精一杯努力して、歌えるようにしてやる。その代わり、ヒート君にもそれなりの代償は支払ってもらうよ。ヒートがその代償とは・・・。名無しと結婚すること。そんじゃあなくちゃあ、名無しさんが、本当の君を知ることができないでしょう。約束よ。そう言い放つと、ドアを開けて、部屋から去って行った。2007-08-15T20:18:19+09:00