February 06, 2007

On My Load 第39話


名無しの彼女にひっぱられて、

練習スタジオに到着すると、

見慣れないバンドメンバーがそろって迎えてくれた。

よろしくお願いします。

僕(ヒート)は、ぺこりと頭を下げながら

まじまじと辺りを見回した。

サイドには、バックダンサーの女性3人も居た。

どうですかな・・・声がする方に顔を向けると

総合プロディーサーの『アンドリュー』氏が

わざわざ駆けつけてくれたみたいだ。

君があまりナーバスになっているので、

心配していましたよ。

こちらでもそれなりにバックアップするので、

リラックスしてください。

いいですか、これはビジネスなのですよ。

リタイヤはありませんからね。オーケーかな!?

僕が、オーライと小声でうなずくと、

それでは、メンバーを紹介します。まずは、

バンドメンバー、ドラムス、「石井隆」

ベース、「伊藤要」

サブキーボド兼マニュピュレーターの「佐藤健二」。

バックダンサー、左から、

「リサ」真ん中が、「さとみ」

最後、「カオル」。それぞれが、名前を呼ばれると、

自己パフォーマンスを披露してくれた。

満足してくれましたか。

名無しの彼女がマイクを持ち、みんないいよね。

と合図すると、さっき、アカペラで披露した、

受信をバンドの演奏にのせながら、

バックダンサーが絡み合うように、

名無しの周りで、カンパツいれずにスローあり、

時に激しくダンスする。

名無しは、表情もそうだが、

みるみる内にプロとしての顔を覗かせる素振りは、

僕もはっとさせられた。

僕の歌詞がこんな風に

曲としてメロディーに乗るなんて・・・・

流石、アンドリュー氏の芸暦の差に、

完敗しっぱなしだった。

人は変わるのは難しいと人は言うけれど、

確信さえ、持てれば、人は変われるのだと、

名無しの彼女を見ていると、

そう実感せずにはいられなかった。


16:26:07 | t-komaro | | DISALLOWED (TrackBack) TrackBacks