子麻呂　鷹見の小説日記(On My Load)

On My Load 第37話

今度こそと思っていたのだが、

ものの五分で、返事が返ってきた。うーん。

雰囲気はいいんだけれどねぇー・・・・。

なんというのか、最初が肝心なのよ！！

最初が！！。あと全体的にグルーブ感とういか

もっと起伏をつけて欲しいんだなぁー。というわけで、ぼつ。

僕は、痛い所がつかれたなぁーと思いながら、

これがプロになった証でもあるのだから、

再び、コンソールの前に座り目を閉じて深呼吸する。

頭の先から足のつめ先まで、

ゆっくりと気持ちを落としながら、

ふぅぅと自然に息を吐くとリセット完了。

脳内コンピューターがデーターを再構築する。

次々と音を奏でるかのように、

指先がキーボードを叩きミキサーをスライドさせる。

まるで暗示にかかった少年のように

ただ一つの答えをだすためにひたすら没頭する。

朝から始めた仕事も夜中の午後十一時を回っていた。

出来た。最終テイクの『Ｍｏｄｅｒｎｉｚｅ』完成版。サウンドを聞く

これが通らなかったら、潔くこの曲はあきらめよう。

そう思いながら、アンドリュウ氏のスタジオに送信した。