January 06, 2007

On My Load 第8話


夕方、一通の無題のメールがパソコンに届いていた。

名無しの彼女からの恋文だった。

先生、前からずっと・・・(先生とは私の事である)

何時もの依存傾向の強い文体である。

それは彼女が幼い頃、

父親から性的虐待を受けたトラウマからくるもので、

私と出会ったのは街中で娼婦として

身を削っていた時にばったり現れたからである。

はじめは絡んできた手を振り解こうとした時に、

彼女の目の奥底の黒い瞳が、

私の心に真紅のものがなしい旋律のメロディーが

引き裂かれんばかりに木魂してやまない。

それからというもの彼女とはスピリチュアルな物で

繋がれているような不思議と癒される感覚が、

僕を狂気なきメロディーメーカーとしての

自分の支えであり原動力になっている。

それはお互い持ち合わせてない物を

等価交換として代償しているのかもしれない。


17:27:24 | t-komaro | | DISALLOWED (TrackBack) TrackBacks