January 25, 2007

On My Load 第27話


あれこれ試着が終わった段階で、

ゼネラルプロデューサーの『アンドリュー』が

僕に対してこう切り出して来た。

どうですか、我々のコンセプトは。気にいりましたか。

僕は、大体感じはOKですよ。

名無しの彼女の事もいい持ち物を引き出していると、

感じました。

僕も知らない彼女の側面が垣間見れて

改めて大好きになりました。彼女の存在が

こんなにも大きな物に化けるとは

流石カリスマ経営者ですね。目の付け所が違う。

僕はただ彼女の生い立ちから今までの

生き方の可愛そうな面だけで、

見ていたのかもしれませんでした。

人を愛するって、自分の事を相手に知らせるだけじゃなくて、

相手のことを深く知る事で、

お互いを信じあうシナジー効果ができて

初めて他人の二人が一緒になれるんですよね。

僕は恋愛ごっこをしていただけかもしれない。

そうアンドリューに言うと、

それでは、リタイヤしますか!?

と敗北宣言を申しつけてきたので、

いやここでさがったら僕自身、

前向きに生きられなくなる。

これからの一ヶ月間の間に見つめなおしてみますよ。

精神的にね。ねえ、キース話は終わったの・・・

と名無しの彼女が呼んでいる。

アンドリューが最後に、彼女の本名はくれぐれも

クローズでお願いしますよ。神秘性がそこなわれますからね。

帰りのタクシーを一階にまわしてあります。

平田さんは先にお待ちかねですよ。

名無しの彼女がどうっだた私の姿は・・・・というので、

僕は正直に君にこんな側面がある

ことさえ知らなかった。ごめん。

でも君は確かに暗闇の中に輝く一筋の光明みたいに

光輝いていたよ。

君の全てを知りたいと僕の脳内ホルモンが過剰に分泌し、

独占欲という感情が、僕より彼女をしっている、

松村氏に嫉妬してしまう自分が嫌だった。

どうしていつも冷静だった僕が、

こんなにも動物的感情に走るのか。

胸が苦しくてたまらなかった。


20:51:25 | t-komaro | | DISALLOWED (TrackBack) TrackBacks