January 31, 2007

On My Load 第33話


今日は、名無しの彼女が歌う歌の歌詞を色々考えている。

取り合えず一曲仮歌ができた。

タイトル『Black&White』


ひとりぽっちの夜の日々。ふとルージュをひいてみる。

貴方と二人会うたびに、重ねたルージュの跡。

今は、もう重ならない. 重ねようがない。


出会いはとっても単純で、

幼友達の遊び仲間の一人の女(子)だったね。

人一倍、生きるのに不器用な君に、

最初から同じにおいが感じたあの時から

見つめ合うたび、

惹かれあって気づけばかけがえの無いものにお互い

永遠に一緒にいようと、

雨の日の美術館の帰りに誓い合ったね。

重ねたルージュの数だけ愛が深まっていたのにね。


そねなのに、

Black&White 誰が決めたの・・・

Black&White あの日のルージュの色

Black&White 真実の嘘をキスに託して・・・


貴方は言ったよね、僕の未来(夢)をあきらめないでねと。

この地上のどこからか、何時までも貴方の事を忘れずに

応援しているから。決めた事柄が例え真実ではなくても

変えられない現実がじゃまおする。

君は笑顔で、さだめだって・・・・


Black&White 最後にくれた君の愛

Black&White 一番辛かったのは貴方でしたね。

Black&White 白か黒かの判定だけじゃ見えない心があるはずだよ。


あの月夜のホームごしの貴方の姿を目に焼き付けながら

いえなかった『さよなら』いわなかった『やりなおそう』

ふと街で君の姿を探してしまう。

今でも同じ香りを求めて・・・

どこにいるかもわからずにね・・・・

バカだね。彼女以上の理解者などもう現れないのにね。

占いの回答は、最高コーのパートナーだったのに、

君に照れくさくて嘘ついたのが最初だったかな。

君以上の子は現れなかったよ。


Black&White 今でも愛は赤く灯っているよ。

心の奥底で開花する日を夢みて


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January 30, 2007

On My Load 第32話


さて、朝食もすんで、各自持ち場に着く。僕(ヒート)は

昨日メールで添付されてきた、

プロジェクトの資料を見ながら、

アンドリュー氏とテレビ会議を使って、

さらに全体の会場のコンセプトにあったセットや

曲調など、美術監督とも交えながら、一つ一つ、

入念に足場をかためながら、

どう名無しの彼女を引き立てるか、

そして、肝心のファッションショーとしての

見せ場はどうするかと、

僕自身初めての大きな総合プロディースの

一端を担う重圧感に、過去に無いプレッシャーに

いろんな駆け引きや数字のマジックに

気をふぅーっと抜くと置いていかれる焦燥感に

追いたてられる。

これがビジネスだと改めて、アマだった自分の環境に、

プロとしての自覚に目覚める毎日だと、

このプロジェクトに参加してから

長いものには巻かれろという意味も

分かったような気がする。

この一線を越えないとメジャーな世界には

到達できないんだと考え深く過去を

振り返る暇も無く新たな情報と視野に

驚嘆の境地にいるのが実感である。

マキは、名無しの彼女にボイトレの先生を紹介していた。

名無しの彼女にはこれから、

ボイトレだけじゃなくて、ダンスレッスンそして、

モデルとしての姿勢のとり方から、歩き方まで、

今までに経験したことのないハードな毎日が

これから始まろうとしている。

彼女も日の当たる場所を求める為に

身を粉にしてがんばると決心してくれた。

そんな僕らを平田さんは、ファインダーごしから、

その場その場の時間を切り取っている。

全ては、皆、自分の為にやるべきことは粛々と

こなしていく・・・それぞれの夢や希望に向けて・・・。

明日は語らない。

今・一秒一秒を真実で埋めることが無から有を

生み出す作業だから・・・。

一秒先の事は考えない。

今がベストじゃなくて、

次がベストをだせるはずがないからだ。僕は、

パソコンから、globeの

『genesis of  next』を

iTunesを立ち上げて気を張った。


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January 29, 2007

On My Load 第31話


午前六時半。

めざましTVをつけることから、

僕(ヒート)の一日がはじまる。あわてながら、

歯みがきをすませてから、

顔の洗顔にはいる。ひげをそりおとしてから、

化粧水を軽く顔に叩く。そうすると、

ちょうど、朝の占いの時間

になる。今日の運勢は、中ぐらいだった。

でも、やじうまでは、最下位。う〜ん。

気持ちが一瞬しずむ。

ネットでも、一日の占いを検索する。ネットのほうが

確率が高いと思うので、一様内容的にあんどする。

マキがご飯できたよー!!と全員分の飯を作ってくれた。

なんだよーおにぎりとおしんこかい。

しょうがないでしょう。ちっちゃいキッチンなんだから。

そのかわり、サプリメントをいっぱい昨日買っといたから。

食後に飲んでね。

名無しの彼女は何時もの夜型のペースが抜けないせいか、

あくびばっかりしている。

ご飯もろくろく食べずに、シャワールームに消えていった。

平田さんは、朝五時から起きていて、

私達の寝顔から、すでにシャッターをきっていた。

なんだ若い者がだらしないぞ!!

と一番元気ばりばりって感じが態度にもみなぎっていた。

そういえば、平田さんの星座が一番だったことは

ゆうまでもない。早起きは三文の徳である。


20:48:38 | t-komaro | | DISALLOWED (TrackBack) TrackBacks

January 28, 2007

On My Load 第30話


午後六時をすぎた頃、やっとスタジオに帰ってきた。

平田さんも、マキも怒ってカンカンだった。まぁまぁ

二人をなだめると、これから一ヶ月間が勝負なのだから、

最後の息抜きに彼女も疲れていたので、

リフレッシュが必要だったんですよ。

分かってくれよーん。(めんご)。

さあ、明日から『サバイバル』がはじまるぞ!!

よく飯を食っとけよ。間食はノーだからね。

特に、ヒートと名無しの彼女は、

体のキープとさらなるシェイプアップが

必要だからビシビシいきますよ。

プンプンと、マキが豪語して活をいれた。

名無しの彼女も真剣な眼差しで聞きながら、

自分に対して自問自答しながら、

足先で、僕(ヒート)に、頼みますよとヒールで、

僕のかかとを(つんつくつんつくつん)叩いて合図を

送っていた。


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January 27, 2007

On My Load 第29話


電車を乗り継ぎ、上野駅に到着する。

名無しの彼女の眼差しは、

純真無垢な少女の時代に逆回転したかのように、

動物園のゲートを通りぬけると、

一目散に、ある動物の前で体を止めた。

僕がどうしたの・・・・と聞くと、

唯一家族で一緒に見たのがこのキリンさんだったのよ。

彼女はまるで自分がキリンになったかのように、

首をにゅうううと伸ばしながらキリンの顔を

シミジミト覗いてしばし想いにふけっていた。

ねえ、ヒート。

あたしをキリンさんのように

地上のみんなを上から覗けるように夢をかなえてね。

約束よ。と言うと小指をスーとさしだして

ヒートもとせがむ顔に、うん。

と僕も小指をさしだして、

ゆびきりげんまんうそついたらはりせんぼんのーまっす。

ゆびきった!!!

これでヒートは私と契約したのよ。

じゃあ僕も、名無しの君に約束の契約をするよ。

君の夢が実現したら、君の小指じゃなくて、

薬指に僕からのプレゼントをはめて欲しいんだけれど、、、

ファイナルアンサー。・・・・

名無しの彼女はコクリとうなずいた。

閉園時間のアナウンスが流れる中、二人の心の波動は、

打てば響く音叉のように、共鳴しあって

いつのまにか、指と指がさぐるように絡み合って、

情熱の愛撫を指先で感じあっていた。

夕日の日差しが欲情する顔をさらに赤く染めこんでいた。


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