October 10, 2007

On My Load 第63話


僕(ヒート)は悩んでいた。

あまりに名無しに負担させないように、こじらせれば、

こじらせるほど、名無しを殺してしまうのだと。

隣にいた、マキが、なに兄貴らしくないなぁー。

名無しさんに、歌ってもらってから

考えればいいんじゃあないのぉ。

結構、名無しさんの歌好きだよ。

それに、小手先でやるのは、

兄貴らしくないよ。のびのびやらなくちゃ・・・。

今のオケ悪くないよ。

名無しさんの声が乗れば

劇的にかわるんじゃあないとおもうんだけど。

やってみなよ。兄貴。名無しさん、

スタジオに呼んで来るね。

僕の頭の中でなにかが、

パーンとはじけ飛んだ。

初めから無くすものは何も

ない。自分を捨ててまで、

商業ベースにもっていくことないよね。

名無しを日の当たる場所へもって行くのは、

僕のピュアな気持ちをありのまま、

表現すれば、よいのだから。

それが、名無しに対する僕のありさまなのだから。

僕は、歌詞をえんぴつで書きなおした。

よし、この歌詞で歌わせるぞ。

ボーカルブースに名無しが入ると、

モニタースピーカーから、

ヒートが名無しこう言った。僕を信じて。

名無しは歌った。今までに無いくらい、

自然体な声だった。イケル。

モニタースピーカーごしに

ヒートとマキは聴いてはっきりそう確信した。

>EXIT Remix Ver01を聴く


22:03:56 | t-komaro | | DISALLOWED (TrackBack) TrackBacks